今回紹介するのは、抗がん剤治療を受けた子どもたちが気をつけておきたい歯の治療のこと。
omusubiスタッフの実体験として、こちら(患者側)から聞かないと説明がないことだったので、同じく小児がん治療を受けている方にも知っておいてもらいたい!と思います。
そして小児がん治療を受けていなくても、「欠損歯」という言葉なんてきいたことがないよ!という方には是非目を通してもらいたいです。
健康な子どもも歯が足りないことがある
子どもが成長する時期に、病気の治療で抗がん剤や放射線、移植などを行った場合、初発の病気を治癒することができても、その後成長していく過程で晩期合併症と呼ばれる症状が現れることがあります。
同じ年齢で同じ病気であっても子どもの成長が個々に違うように晩期合併症も一人ひとり違います。
その晩期合併症の一つに永久歯の欠損があります。
本来、乳歯が生えている期間に永久歯が生える準備は始まっています。
しかしその期間に細胞の成長に関わるような治療をした際、永久歯が育たないことがあります。
このように永久歯がないことを欠損歯といいます。
欠損歯は病気をした子どもに限らず、健康なお子さんでも10人に1人の発生率で先天性欠損として現れることがあります。
以下も是非参照してみてください。
現在治療中の患者さんのインタビューなども紹介されています。
公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会
「ご存知ですか?10人に1人の子どもに”足りない歯”があるってこと」
治療方法ついて
欠損歯の治療としては、ブリッジやインプラント、そして矯正などの方法があります。
子どもの成長や歯の状態に合わせて治療を行っていくことになります。
乳歯が抜け、なかなか生えてこない状態になってからレントゲンなどで確認し、欠損歯の存在を知ることになると治療の方法も限られてしまいます。
乳歯は永久歯に押されて抜けるので、欠損した箇所の乳歯は大切に手入れをしていれば大人になるまでしっかり働いてくれます。
早めの対処により負担の少ない治療方法が選べることもあるので、幼児期にいろんな治療をした場合は主治医に相談してみることをお薦めします。
健康保険は適用される?
矯正は金銭的な負担も大きいのですが、6本以上の欠損歯がある場合は健康保険が適用されます!
命に関わることでもないと後回しにされがちですが、歯は生きていくのに欠かせないものであり、今後の生活の質にも大きく関わってきます。
リスクのあるお子さんの場合、対応できない歯医者さんもありますので、納得できる説明をしてくれる歯医者さんを選ぶことも大切です。
病気の治療自体で大変かと思いますが、是非頭の隅にこんなこともあるなと、とどめておいてもらえればと思います。
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