子どもが病気になると、その病気そのものの治療で大変になりますが、それ以外にも助成金のことなど、多岐にわたってチェックしておかないといけないことがあります。
今回は、omusubiスタッフ自身が、子どもの小児科受診で「え!?聞いてないよ!!」となった予防接種に関する情報を共有したいと思います。
スタッフの娘も対象になるのですが、数年前に再接種する際には、認知度の低さからのたらい回しに心が折れそうになるほど、疲労困憊しました。
しかし、この数年で認知度も上がり、自治体による格差は依然と根強いものの、制度も整ってきました。
長期フォローアップに関しては個人差もあり、一概には言えないことも多いと思いますが、情報を共有しあっていくことで、大変なことを乗り越えてきた子ども達のこれからのQOL(クォリティー・オブ・ライフ)を守っていきたいですね。
予防接種のガイドライン改正について
造血幹細胞移植や臍帯血移植など、小児がんの治療を受けた子どもらへの予防接種のガイドラインが2018年3月に少し改正されたようです。
一般社団法人 日本造血細胞移植学会 のサイトより(2018年3月15日更新)
https://www.jshct.com/modules/region/index.php?content_id=6
疾患やその他の治療にもよるので一概には言えませんが、これまで「抗体がついていたらよし」とされていたものも「必ず2回接種」など変更されたものがあるようです。
移植をすると、身体の細胞が移植されたものに置き換わるので、生まれてから移植前までに受けた予防接種の抗体はなくなります。
様々な薬や治療を行なった後なので、正しいガイドラインにそって再接種しなければなりません。
病気と闘った身体はなかなか抗体がつきにくく、何度も接種しなければならない場合もあります。
移植経験のある方は一度接種内容を見直し、主治医に確認をしてみてもいいのではないでしょうか。
再接種の助成申請
本来なら自治体などから補助があり無償で受けれる予防接種も、病気などで再度受ける場合は実費でという扱いをされてきました。
麻疹と風疹の混合ワクチン(MRワクチン)やB型肝炎ワクチンなど1回約1万円が自己負担になります。
しかし、医療の進歩が進み、サバイバーと呼ばれる小児がん経験者などが増え、病気などの理由で再接種の場合は補助が出る自治体も増えてきました。
厚生労働省が2018年7月に行った調査によると、全国1,741の自治体において、なんらかの助成事業を行なっている自治体が90あり、うち28の自治体では全額を補助しています。
また調査の時点では実施していない自治体のうち、今後何らかの助成事業を実施予定としているところが83、実施を検討している自治体は238あったそうです。
参照ページ:第24回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会 資料(資料5より)
もし再接種が必要になった場合は、お住まいの自治体でぜひ確認をしてみてください。
以下、一例として大阪市の申請サイトを紹介しておきます。
大阪市の助成申請のサイト
https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000435620.html
小児がんなど経験者の長期フォローアップ制度はこれからますます変わっていくことと思います。
当事者がもれなくその情報を受け取れるようになってほしいですね。
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